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狼に囚われた姫君の閨房録
第18章 禁門の変

私は一の寝所の行灯に火を入れ、枕元に水差しを置いた。布団を二組揃えて敷いた時、背後で低い声がした。
「なんの真似だ?それは」
障子に一がもたれて立っていた。
「なぜ、布団が二組なのだ?同じ褥で休むのではないのか?」
「おじ上様より、ご注意があったのです」
押入れからそば殻枕を二つとりだしながら、私は一を振り返った。一の不機嫌そうな眼差しと出合った。
「誰を好きになろうと自由だが、新選組の所有であることを忘れるなと」
「おじ上がお前にそんなことを?」
「それゆえ、同じお褥で休むのはご遠慮しなくてはなりません」
「そんなことを許した覚えはない」
一は私の手を引くと、布団の上に押し倒した。両手首をがっちりと拘束し、身動き取れないようにされた。
一の紫がかった瞳が私を覗き込む。
「お前が新選組の所有ならば、なぜ俺を拒む?」
「拒んでなどいません。閨はともに過ごさせていただくつもり……」
それ以上は言えなかった。
一の唇が私のそれを覆った。舌を吸われ、奥まで凌駕される。
私は一の背中に手を回した。
「なんの真似だ?それは」
障子に一がもたれて立っていた。
「なぜ、布団が二組なのだ?同じ褥で休むのではないのか?」
「おじ上様より、ご注意があったのです」
押入れからそば殻枕を二つとりだしながら、私は一を振り返った。一の不機嫌そうな眼差しと出合った。
「誰を好きになろうと自由だが、新選組の所有であることを忘れるなと」
「おじ上がお前にそんなことを?」
「それゆえ、同じお褥で休むのはご遠慮しなくてはなりません」
「そんなことを許した覚えはない」
一は私の手を引くと、布団の上に押し倒した。両手首をがっちりと拘束し、身動き取れないようにされた。
一の紫がかった瞳が私を覗き込む。
「お前が新選組の所有ならば、なぜ俺を拒む?」
「拒んでなどいません。閨はともに過ごさせていただくつもり……」
それ以上は言えなかった。
一の唇が私のそれを覆った。舌を吸われ、奥まで凌駕される。
私は一の背中に手を回した。

