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狼に囚われた姫君の閨房録
第7章 大阪力士事件
芹沢一派の強さは圧倒的だった。
巨体の力士たちは次から次へとなますに切り刻まれ、阿鼻叫喚の世界であった。
「やめて……いやあ……」
総司も一も新八も参戦してしまっている。
一人残された私は橋の欄干にすがっていた。足が震えて、立つこともできない。
あちこちで、湧き上がる血飛沫。刃と刃を交える剣戟の音。
(これは……あの時の記憶……)
桜田門外の変。私はあの時、父を失った。
何もできないまま、大切な人を……
また、同じ後悔をするの?
いやだ! 
いやだ!! 
いやだ〜っ!!!
次の瞬間、私の中で何かが切れる音がした。

そのあとのことは夢の出来事のようだった。
私の目の色が深紅になった。結い上げた髪は紐がほどけて広がり、黄金色になった。
私の全身は月光のように光り輝いていた。
「うああああああ〜っ!」
私の咆哮が闇夜を引き裂いた。
剣戟の音がやんだ。全ての音が消えた。
光を放ちながら、私は宙を飛んだ。
目指すは、芹沢鴨!
攻撃的な念を芹沢にぶつける。
「うおっ!」
芹沢の体が川にはじき飛ばされる。派手な水音と水しぶきがあがった。
芹沢はすぐに浮かんできた。ずぶ濡れになった顔はまさに鬼神のそれであった。
「何をするかっ! 小娘‼︎」
「痴れ者……死ぬがいい……死ぬが……」
「やめろ、すみれ!」
これは一の声か?
今の私は何も耳に入らない。再度、ありったけの念を芹沢に放った。空中を稲妻が走る。
「二度も食らうと思うかっ」
念はあっさりと芹沢に返された。増幅した念は、私の花弁を一直線に貫いた。
空中で犯される私!
「ぐふっ」
巨大な雄魚が蜜の濁流を泳ぐ。膣を抉り、引き裂き、陵辱する。
「うああああ〜っ!」
女の雫が太ももを伝って、空中に飛び散る。
「これは美味!」
手の甲に落ちた果汁を、新見錦が味わう。
「てめえ〜っ!」
新八が拳をお見舞いするが、新見錦は余裕で避けた。
胎内に脈打つ芹沢の雄を入れたまま、私は総司の腕の中に落ちた。
「無茶だよ、すみれちゃん」
吐息を漏らす総司に抱きしめられ、私は絶頂を迎えた。
「ああああ〜っ!」
襞が焼けつくようだ。
子宮までの隧道も、何もかもが燃える。
「助けて!助けて〜っ!!」
ビクンビクンと体を痙攣させて、私はイってしまった。
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