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狼に囚われた姫君の閨房録
第9章 終わりなき狂宴
「チチ……チチッ」
小鳥の鳴き声で、私は目を覚ました。
そこは土蔵の屋根裏部屋。私を挟んで、歳三、左之助、一、総司が寝ていた。
「起きたのか?」
寝癖のついた髪の毛を直すと、歳三が半身を起こした。下穿きから雄のものが三角山を作っている。
歳三に手招きされ、私はそれを口にくわえた。朝立ちを鎮める手伝いをさせられるのに、何故か、嫌ではなかった。
「そのまま、聞け」
私の頭を撫でて、歳三は言う。優しい口調。
私は素直にうなずいた。
「八月に壬生寺で相撲興行がある。浪士組と揉めた小野川部屋が京の力士と取り組みをするんだ」
私は目だけを上げて、歳三を見た。
傷害事件を起こした相撲部屋が、屯所の横にあるお寺でなぜ?
「小野川部屋の親方が詫び入れにきてな。京の力士と相撲興行をしたいって話になったんだよ。それで、壬生寺を提供したのさ」 
(壬生寺を自分のもののように……兄上様らしいけどね)
私はおかしくなったが、黙っていた。
「壬生寺の境内は、屋根裏からもよく見えるからな。お前も楽しめばいい」
「……よろしいのですか?」
意外な言葉に、私は歳三の強張りを外した。
「不自由な思いをさせてすまねえが、あと少しの辛抱だ」
歳三は懐紙で、私の唇を拭いてくれた。
「すみれちゃんさ、屋根裏に入れられたこと、自分が悪いからだって思ってない?」
起きていた総司が言う。
「歳三兄さんはね、最初から君を責めるつもりなんかなかったよ」
「どういうことでしょう……」
「お前を屋根裏にいさせたのは、芹沢を近づけないようにするため。芹沢が何かをしでかすのを待つためだった」
一が言う後から、左之助も言った。
「今度の相撲興行、芹沢達は参加しない。絶対、何かしやがるはずだぜ」
私は息を詰めた。私を屋根裏部屋に押し込めたのは、芹沢に罠を仕掛けるためだったのか?
「見てろ。奴は必ず何かしでかす。こんな機会を見逃す奴じゃねえよ」
歳三の切れ長の目が光った。
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