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あなたがそれを望むなら
第3章 この手を取って
「は?え?もしかして…」

いや、まさか…、嘘だろ?
指二本とは言え、まだそんなに激しく動かしていない。
それにこの短時間で?
しかし、松野さんの体は正直だ。
離れがたいぐらいに俺の指を締め付けて来ている。
それはもう、食いちぎられそうなぐらい。

「もしかして松野さん、もうイッたとか?」

俺の問いかけに真っ赤に染まる松野さんの顔。
よほど悔しいのか目からは涙が零れ落ちる。
だが、そんな姿を見ても仏心など出やしない。
それどころか、俺の心は更に高揚した。

「俺の指で?ムリヤリ犯されてるのに、俺の指でイッたんだぁ~?」


あー、今一瞬、俺の頭の中に池尻の顔が浮かんだ。
残念だったな、池尻。
お前が狙っていた松野香美は、俺の指でイカされたんだよ!
お前じゃなく、俺の指で。

何なら、松野さんを狙ってる男全員に言ってやりたい。
自慢げにどや顔で言いふらしたい。
松野香美は今、俺の体の下にいるってな。

気を抜いたら笑いが止まらなくなりそうだ。

「本当なら、この辺で許してやるつもりだったけど…」

止まれない。
止まるわけない。
道徳心や理性なんて、この部屋に入った瞬間に無くしてしまった。

「悪い…、我慢出来そうにねぇわ…」

ベルトのバックルを外し、ガチガチに固くなった自身のものを取り出した。
松野さんの中に入りたいと駄々をこねてるみたいだ。
最早、俺の体なのに俺の体じゃない。
俺の意思ではどうにもならない。

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