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幼稚園から始まって高校生になったなら。
第4章 一条家
透兄弟の父、一条大悟は今年で43歳になるナイスミドルな中年オヤジだ。
若い頃は柔道のオリンピック選手として活躍した彼の精神も肉体もまだまだ健在であり週末になると今でも地元の柔道場“尚武館”で透の指導の傍ら、自らも若い門下生たち相手に汗を流していた。
浅黒い肌をしたその体は筋骨隆々としていて逞しく、190㎝を誇るその身長と相まってまるで勇敢な戦士、古代ローマ時代のグラディエーターのような風格すら漂わせていた。
「透、もっと足だ足。足を使え足を!!」
「踏ん張れ、体勢を崩すな!!」
「相手をよく見ろ、仕掛けていけ仕掛けて!!」
そんな彼もいまや大手家電メーカーの営業部部長の要職に在り、その上取締役会の末席にすらもその名を連ねていたのだが、一方でその相方であり透たちの母、一条実里も大悟と同じ43歳、こちらも大手化粧品メーカーに勤める才媛で、夫と同じくそこの企画室長を任されていた。
若い頃は柔道のオリンピック選手として活躍した彼の精神も肉体もまだまだ健在であり週末になると今でも地元の柔道場“尚武館”で透の指導の傍ら、自らも若い門下生たち相手に汗を流していた。
浅黒い肌をしたその体は筋骨隆々としていて逞しく、190㎝を誇るその身長と相まってまるで勇敢な戦士、古代ローマ時代のグラディエーターのような風格すら漂わせていた。
「透、もっと足だ足。足を使え足を!!」
「踏ん張れ、体勢を崩すな!!」
「相手をよく見ろ、仕掛けていけ仕掛けて!!」
そんな彼もいまや大手家電メーカーの営業部部長の要職に在り、その上取締役会の末席にすらもその名を連ねていたのだが、一方でその相方であり透たちの母、一条実里も大悟と同じ43歳、こちらも大手化粧品メーカーに勤める才媛で、夫と同じくそこの企画室長を任されていた。