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第1章 崩口川（くえくちがわ）

その翌日のひるまえのことであった。

ちえりの父親は、岡山市内のキャバクラの事務所に監禁されているちえりを助けたい一心になっていたので、丹原中町にあるのりおの一家が暮らしている豪邸へ行った。

ところ変わって、のりおの一家が暮らしている豪邸の居間にて…

ちえりの父親は、のりおに対してのりおの知人で新居浜で暮らしているヤクザ組織の組長のお顔を借りたいと申し出た。

のりおは、ちえりの父親に対してチッと舌打ちして『またかよ…』と言うてから、よりあつかましい声で言うた。

「武方のじいさんよ、ええかげんにせえよ……コラ!!オドレな、へらばかり(よそみばかり)みんとオレの顔へ目を向けんかいクソアホンダラ!!」

ちえりの父親がのりおの方に目が向いた時、のりおは怒った声でちえりの父親にすごんて行った。