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第2章 崩口川(くえくちがわ)・排撃

さて、その頃であった。

志津永は両親と華菜永に対して『沙菜永は中学卒業後は新居浜のヤクザ組織の親分の家へ行儀見習いに行かせることにした。』と突き放す声で言うたので、家の居間の空気がものすごく淀んでいた。

家の居間に、志津永と華菜永と志津永の両親がいた。

最初、志津永はおだやかに話し合いがしたいとは言うていたが、華菜永と両親がどんなことで話し合いをしたいのかをたずねようとしていた時に志津永がわけの分からない口調で『沙菜永をヤクザ組織の親分の家へ行儀見習いに出すことが決まったから、変更しないでほしい…』と突き放す声で言うたので、華菜永と志津永の両親が激しく反発してきた。

華菜永は志津永にどうして沙菜永のいないところでものごとを決めてしまうのか理解できないと言うて反発したので、おだやかに話し合いをすることができなくなった。