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メサイアの灯火
第4章 家の事情
もっともメリアリアの場合は魔法や薬学に秀でていたからそれほど苦痛では無かったが蒼太の場合は違っていた、物凄い力を持って生まれてきていたのに、それにちっとも気付いていないと、父である清十郎と母である楓から徹頭徹尾指導されて毎日をヘロヘロになりながら過ごしていたのだ。
「おじさんもおばさんも、厳しいんだ」
「厳しいなんてもんじゃないよ、鬼だよ鬼、悪魔だよ、悪魔人間だよ!!」
「あっはははははっ。なにそれ酷いよ!!」
実の父親をデビルマン(と母親をデビルマンレディー)呼ばわりしてしまう、ちょっとかわいそうな子、綾壁蒼太。
だけど。
「どこもいっしょだよ、家も厳しいよ?指導される時は甘えなんて許されないもん」
「アルベルトさんが?」
「ううん、お母さんも」
「イレーネさんも、厳しいんだ」
少し意外そうな顔をする蒼太だったがそんな彼と過ごす時間が、メリアリアにとってはとても貴重だった、彼とお話していると楽しくて、不思議と元気をもらえるのだ。
それに蒼太は一々メリアリアの言うことを否定しなかった、昔から感性の人一倍鋭いメリアリアは他の子供達が見えないモノが見えたり、また気付けない事にも気が付いたりしたのだ。
ところがそんな時に他の子に何か言っても“うそだろ!?”とか“信じらんなーい”とか言われて酷い時は相手にされない場合だってあった、それなのに。
「おじさんもおばさんも、厳しいんだ」
「厳しいなんてもんじゃないよ、鬼だよ鬼、悪魔だよ、悪魔人間だよ!!」
「あっはははははっ。なにそれ酷いよ!!」
実の父親をデビルマン(と母親をデビルマンレディー)呼ばわりしてしまう、ちょっとかわいそうな子、綾壁蒼太。
だけど。
「どこもいっしょだよ、家も厳しいよ?指導される時は甘えなんて許されないもん」
「アルベルトさんが?」
「ううん、お母さんも」
「イレーネさんも、厳しいんだ」
少し意外そうな顔をする蒼太だったがそんな彼と過ごす時間が、メリアリアにとってはとても貴重だった、彼とお話していると楽しくて、不思議と元気をもらえるのだ。
それに蒼太は一々メリアリアの言うことを否定しなかった、昔から感性の人一倍鋭いメリアリアは他の子供達が見えないモノが見えたり、また気付けない事にも気が付いたりしたのだ。
ところがそんな時に他の子に何か言っても“うそだろ!?”とか“信じらんなーい”とか言われて酷い時は相手にされない場合だってあった、それなのに。