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メサイアの灯火
第4章 家の事情
蒼太の実家は代々続く忍者の家系だ、それも特殊部隊に入るなどして成果を挙げる、いわゆる“表忍”とは違う完全なる裏方、いわゆる“裏忍”の家系だった。
その技術や生き方は秘中の秘とされており外に不用意に漏らすことは無いようにと、両親から何かにつけて言い聞かされていたのだ。
その朝も早くて午前4時から起こされては走り込みをやらされ兄弟達と乱取り稽古、教育機関から帰ってくれば今度は筋トレと術の稽古が夜まで続き、平日は休み無く扱かれる。
休日は僅か一日だけ、日曜日だけが完全休業日でありその日は朝からメリアリアと共に遊ぶと言う日常を、蒼太は幼稚園の頃からずっと繰り返していた。
「蒼太、また傷が付いてるね・・・」
「うん、この前父さんにやられたんだ。これくらい防げるようにしろって言われた」
「そっか・・・」
年中組に上がってまだ間もない頃、二人で遊んでいる時にメリアリアが心配そうな表情で幼馴染みの少年の顔や体を覗き込むようにするモノの、そう言う彼女もまた幼少の砌より毎日家で同じような修行三昧の日々を送っていたのでありこの少年と過ごすときが唯一の心の安らぎでもあった。
その技術や生き方は秘中の秘とされており外に不用意に漏らすことは無いようにと、両親から何かにつけて言い聞かされていたのだ。
その朝も早くて午前4時から起こされては走り込みをやらされ兄弟達と乱取り稽古、教育機関から帰ってくれば今度は筋トレと術の稽古が夜まで続き、平日は休み無く扱かれる。
休日は僅か一日だけ、日曜日だけが完全休業日でありその日は朝からメリアリアと共に遊ぶと言う日常を、蒼太は幼稚園の頃からずっと繰り返していた。
「蒼太、また傷が付いてるね・・・」
「うん、この前父さんにやられたんだ。これくらい防げるようにしろって言われた」
「そっか・・・」
年中組に上がってまだ間もない頃、二人で遊んでいる時にメリアリアが心配そうな表情で幼馴染みの少年の顔や体を覗き込むようにするモノの、そう言う彼女もまた幼少の砌より毎日家で同じような修行三昧の日々を送っていたのでありこの少年と過ごすときが唯一の心の安らぎでもあった。