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おとなりの、ひとづまと。
第8章 嘘じゃない本当の話。
 彼女の身体へと倒れ込み、その身体を抱き締めて、下半身を脈動させつつも懸命に腰を動かし続けた。
 射精したまま、彼女の身体の温もりや柔らかさを感じる事が出来るのは、本当に心地が良い。
 このままずっと、包み込まれていたいと、そう思っていた。

「――翔太、精液いっぱい出たねえ。もう何度か射精してたのに。初めてのセックス、気持ち良かったかな?」
 さくらさんの声が響く。彼女はおれの頭を撫でてくれていた。
 おれは、射精した時と同じ、彼女の胸元に顔を横にして置き、目を閉じ余韻に浸っていた。
「気持ちいいよ、すごく、気持ち良かった」
「これでもう童貞ってからかえなくなっちゃったなあ。中出しもしちゃったし、もう立派な男だよねえ」
「でも、おれ、セックスはしたけど、さくらさんのことは全然気持ち良くさせて無いよね?」
「ちゃんと気持ち良くしてもらってるよ?あたし、若い男の子好きだから、アンタとこうしてるだけで、随分と、精神的に気持ちいいワケ」
「あのさ、さくらさん?」
「うん、どうしたの?続きするー?」
「あ、うん、続きは勿論したいけどさ、それより、多分だけど、今晩さ、初めから、おれとセックスしてやろーって思ってた?」と、おれは切り出した。
 別に責める気も問い詰める気も更々無く、ただ単に事実確認をしたくなったのだ。

「――思ってたよ」
「それって、今晩酔っ払っておれの部屋に来た時くらいから?」
「翔太とセックスしたいなあって思ったのは、半年前にここに引っ越して来て、アンタの存在を知った時からかな。言ったでしょ、あたし、男の子が好きなの。アンタみたいな子がすごく好き。だから、引っ越して来て直ぐに狙いを定めて、まずはアンタのお母さんと仲良くなって、家族ぐるみの付き合いをして、それで旦那が出張で家に帰って来ないタイミングを見計らって、今晩、アンタを食べちゃったってこと。だからね、今、すごく気持ちいいの。半年かけて狙ってた男の子とセックス出来ちゃったんだもん……気持ちいいし、嬉しくて幸せだよ」
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