この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ペリドット
第1章 台風9号が直撃する夜。
僕は、元カノへの鬱憤をシズカに当て付けようとしているのだろうか?
そうする事で本来なら生じるであろう罪悪感から逃れている様にも感じる。
僕は元カノに。シズカは不倫をしている旦那に。お互いに当て付けあって、それで少しでも気分が紛れるのなら、多少の背徳感は、キツめのスパイスになり得るのかもしれない。
雨風は益々勢いを増して行った。恐らく僕の部屋の網戸は猛烈な勢いで左右に動きまくっているだろう。
もう少しビールを飲んでいたい気分もあったが、そろそろ行くかと、彼女よりも重かった腰を漸く上げる事にした。
初めてお邪魔する部屋だが、構造が一緒なので、迷う事無く寝室へと辿り着く。扉は拳一つ分くらい開けられていた。
その隙間から垣間見える室内は薄暗い。シズカは大きなベッドの端に腰掛けている。
僕が扉を開放すると彼女はビクっと驚いた様に顔を上げた。
「そんなに怖がられたら僕が無理強いして関係を迫っている様に見える」
「だって、やっぱり、いざとなったら、恥ずかしいし、怖いし……」
彼女の声は微かに震えていた。
ここで、優しく肩を抱いて彼女の言う普通のセックスを楽しむという選択肢もあったのだが……。
既に僕はシズカを苛める事に悦びを見出す様になってしまっていたのだ。
「いつも、何か見てオナニーしてるのかい?」
「何も見て無いです」
「妄想だけでしてるの?」
彼女はコクりと頷いた。彼女を見ていると何故だか卑猥な質問が次々に溢れ出してくる。
そうする事で本来なら生じるであろう罪悪感から逃れている様にも感じる。
僕は元カノに。シズカは不倫をしている旦那に。お互いに当て付けあって、それで少しでも気分が紛れるのなら、多少の背徳感は、キツめのスパイスになり得るのかもしれない。
雨風は益々勢いを増して行った。恐らく僕の部屋の網戸は猛烈な勢いで左右に動きまくっているだろう。
もう少しビールを飲んでいたい気分もあったが、そろそろ行くかと、彼女よりも重かった腰を漸く上げる事にした。
初めてお邪魔する部屋だが、構造が一緒なので、迷う事無く寝室へと辿り着く。扉は拳一つ分くらい開けられていた。
その隙間から垣間見える室内は薄暗い。シズカは大きなベッドの端に腰掛けている。
僕が扉を開放すると彼女はビクっと驚いた様に顔を上げた。
「そんなに怖がられたら僕が無理強いして関係を迫っている様に見える」
「だって、やっぱり、いざとなったら、恥ずかしいし、怖いし……」
彼女の声は微かに震えていた。
ここで、優しく肩を抱いて彼女の言う普通のセックスを楽しむという選択肢もあったのだが……。
既に僕はシズカを苛める事に悦びを見出す様になってしまっていたのだ。
「いつも、何か見てオナニーしてるのかい?」
「何も見て無いです」
「妄想だけでしてるの?」
彼女はコクりと頷いた。彼女を見ていると何故だか卑猥な質問が次々に溢れ出してくる。