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ペリドット
第1章 台風9号が直撃する夜。
 僕の事を「バカ」だと言った彼女は、ダラリと脱力して、羞恥心からくる抵抗を解いてくれていた。
 レース地の多い下着をずらすと、彼女の割れ目からは透明な細い糸が艶やかに伸びる。
 あまり処理されて無い陰毛が濡れて角の様に立っていた。
 部屋の暗さが彼女の秘部の全容を幾許か遮ってはいるが、そこからはそう使い込まれて無い様な印象を受けた。
 そう言えば最近セックスをしていないと言っていたし、肌が白いので体質的に美しく見えるのかもしれない。まぁ、どちらにしても僕に取っては好条件なのだが……。

 そして、今更になってコンドームが無い事に気が付いた。
 流石に避妊しないのは不味いかと思ったのだ。用意周到な彼女の事だから枕の下にでも隠してるかもしれないが、この時点でそれを促して来ないと言う事は、別に生でも良いわよと言う事なのだろう。
 大抵の場合、男は都合良く物事を考えるのだ。
 ここまで来て結局雨嵐の中コンビニに行くのは、どうにも間抜けだし、そこまでする精神的な若さは僕には無い。
 しかし、結局僕は彼女の白い太腿からレース地の多い下着を剥ぎ取って、それから可能な限り優しく抱き締めて、可愛くて小さな耳にこう呟いた。
「――ナマで、してもいいのかな?」
 僕の甘い声の間抜けな問いに、彼女は無言でコクりと頷く。
 それを見て僕の心の中はハッピーで一杯になった。
 心から優しく抱きしめたし、偽善に満ち溢れたキスも沢山して、そして結局僕は、彼女の水色ワンピースを至って普通に脱がす事にした。

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