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ペリドット
第1章 台風9号が直撃する夜。

「あの……手はどうすればいいんですか?」
「ああ、手はね、この袋の中の玉をコリコリしてくれると気持ちいいんだよ」
「そうだったんですね、ここって触ると痛いのかと思ってましたよ……」
彼女の無知さと従順さには一々胸を打たれてしまう。
その玉袋が痛いと思う人は只の病気なんだよ、今時女子中高生でも、それくらいの事は常識的に知っているだろうに……と無駄に彼女を傷付けない様にそっと心中で呟いた。
「あとね、この亀頭を咥えて、そうそうまるっと……それでね、そのまま舌を動かす。そう……うん、イイ感じ。首も前後に動かしてくれるともっと気持ちいいんだけど……」
なんだか育成シュミレーションゲームの主人公になった感覚があった。
彼女はゲームの中のヒロインの様に僕の指示に従ってくれる。
愛おしさはどんどんと膨らみだす。不倫関係にある事すらも忘却の彼方へと飛んで行ってしまいそうだ。
形の良い、比較的小さな頭を懸命に前後させる彼女を見ていると、慈しみの笑みが溢れてくる。要するに、簡単に言うと僕は彼女の事が……。
「――好きだ」
「え?」
「あ、ゴメン。あの、いや……改まると恥ずかしいな。さっき好きになってくれますか?って聞いたじゃないか。だから、好きだよって」
「私もケイゴさんの事好きですよ。これからも色々教えて下さいね?」
「あはは、僕はキミのそう言う健気な所が、凄く好きなんだと思う」
「うふふ、嬉しいです。私、こうして面と向かって好きって言われたの初めてなんですよ」
「じゃぁ、どうやって結婚したのさ?」
「お見合いだったんですよ。親同士が知り合いだから、無碍に断れなくて。多分、主人にもそう言う想いがあって、お互いにずるずる付き合って、流れで結婚したんです。だから、特に印象に残るプロポーズも無かったですし、主人が結婚指輪してるのも見た事無いですもの……」
彼女は笑みを零しつつそう呟いていた。
若干自虐的な要素も孕んでいるが、今まで自分なりに状況分析した結果なのだろう。
だから、お互いに不倫をして、この茶番劇の様な結婚生活を破綻させてしまおうと考えているのかもしれない。
「ああ、手はね、この袋の中の玉をコリコリしてくれると気持ちいいんだよ」
「そうだったんですね、ここって触ると痛いのかと思ってましたよ……」
彼女の無知さと従順さには一々胸を打たれてしまう。
その玉袋が痛いと思う人は只の病気なんだよ、今時女子中高生でも、それくらいの事は常識的に知っているだろうに……と無駄に彼女を傷付けない様にそっと心中で呟いた。
「あとね、この亀頭を咥えて、そうそうまるっと……それでね、そのまま舌を動かす。そう……うん、イイ感じ。首も前後に動かしてくれるともっと気持ちいいんだけど……」
なんだか育成シュミレーションゲームの主人公になった感覚があった。
彼女はゲームの中のヒロインの様に僕の指示に従ってくれる。
愛おしさはどんどんと膨らみだす。不倫関係にある事すらも忘却の彼方へと飛んで行ってしまいそうだ。
形の良い、比較的小さな頭を懸命に前後させる彼女を見ていると、慈しみの笑みが溢れてくる。要するに、簡単に言うと僕は彼女の事が……。
「――好きだ」
「え?」
「あ、ゴメン。あの、いや……改まると恥ずかしいな。さっき好きになってくれますか?って聞いたじゃないか。だから、好きだよって」
「私もケイゴさんの事好きですよ。これからも色々教えて下さいね?」
「あはは、僕はキミのそう言う健気な所が、凄く好きなんだと思う」
「うふふ、嬉しいです。私、こうして面と向かって好きって言われたの初めてなんですよ」
「じゃぁ、どうやって結婚したのさ?」
「お見合いだったんですよ。親同士が知り合いだから、無碍に断れなくて。多分、主人にもそう言う想いがあって、お互いにずるずる付き合って、流れで結婚したんです。だから、特に印象に残るプロポーズも無かったですし、主人が結婚指輪してるのも見た事無いですもの……」
彼女は笑みを零しつつそう呟いていた。
若干自虐的な要素も孕んでいるが、今まで自分なりに状況分析した結果なのだろう。
だから、お互いに不倫をして、この茶番劇の様な結婚生活を破綻させてしまおうと考えているのかもしれない。

