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ペリドット
第1章 台風9号が直撃する夜。
『第8話:こんなに頭の中が真っ白になって』


「あんっ……んっんっ、ケイゴさん……気持ちいいです……」
 二年振りに挿入される女の気持ちとは、一体どう言うものなのだろうか?眼下で気持ち良さそうに喘いでいるシズカを眺めつつ、僕はそんな事を考えていた。
 男的には、ああ、そうそうこんな感じだったなぁ程度の感慨しか無いのだが、こうも気持ち良さそうに鳴かれてしまうと、どうにかその気持ちを汲み取りたくなってしまう。
 しかし、今このタイミングでワイドショーのレポーターの様に下世話な質問をする気にはなれなかったので、取り敢えず懸命に腰を動かす事だけに集中する事にした。
 
 それにしても、シズカの乱れる姿は官能的だ。
 普段の落ち着いた佇まいとのギャップがあるのでそれを強く感じてしまうのかもしれないが、挿入角度や深さを変える度に鳴き声に変化が現れるので、僕に取っては楽しいセックスだと言えた。
「はぁはぁ……んんっ、あっ、あっ、あっあああ、ダメです、そこは……あんっ!」
 そして、何よりも彼女はこんな時でもちゃんと敬語だった。
 二十一世紀にもなって敬語でセックスなんて中々経験出来るものではない。
 勿論、お金を払ってそう言う店に行けば十分に遊べる所はあるのだと思うが。
 そんなフェチズムは僕には無いと思っていたのだが、妙に彼女の敬語は僕の琴線に触れてくる。
 その内メイド服とかを着させてプレイに興じてみるのも面白いかもと言う思いも溢れ出してきた。
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