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ペリドット
第2章 ふたりの少女。
『第6話:非現実的でファンタジック』
「――それにしても、今日は何でウチの部署の宴会に参加してるんですか?珍しい、と言うか多分初めてですよね?」
少し酒が入り、枝豆とタコワサが整ったところで僕はそう切り出してみた。一応当たり障り無い質問を投げ掛けたつもりだったのだが。
「あぁ、今日ね、専務と飲む約束してたから、それまでの時間潰しで顔出してみたの」
いきなり地雷を踏んでしまった。ここが戦場だったら僕はもうこの世にはいないのだろう。ビールが進んでならない。まるで水の様に飲めてしまう。
「な、なるほど。あの、えーっと、ご出身はどちらですか?」
「あはは、何それ?あからさまに話題変えないでよ。アタシの出身なんてどうでもいいでしょ?」
「いや、どうでも良くは無いですけど……スミマセン、変な事聞いてしまって」
「ねえ?不倫ってした事ある?」
鈴木係長は僕を見詰めてそう切り出してきた。
当然脳裏にはシズカの顔が浮かぶ。そう、僕は昨日人生で初めて不倫ってヤツを経験したのだ。
それにしてもこの人、タブーってやつが無いのだろうか?
「あの、はい、一応経験があります」
「へえ、それって社内で?」
「まさか!流石にそんな勇気無いですよ」
「不倫なんて勇気とかいらなくない?勢いとかノリだけでしょ?」
「うーん、まぁそう言われてみれば、そうかもしれないですけど」
確かに、係長の言葉は的を射ていた。
それにしても昨日の今日の話なので、シズカの事が一々リアルに脳内に映し出されてしまい、表情が崩れそうになってしまう。
係長も専務とは勢いだったんですか?と聞いてみたかったが、それにはまだアルコールが十リットルは足りない。
こう言う会話を繰り出して来るこの人の意図は全く理解出来ないが、機嫌は良さそうに見えていた。
「――それにしても、今日は何でウチの部署の宴会に参加してるんですか?珍しい、と言うか多分初めてですよね?」
少し酒が入り、枝豆とタコワサが整ったところで僕はそう切り出してみた。一応当たり障り無い質問を投げ掛けたつもりだったのだが。
「あぁ、今日ね、専務と飲む約束してたから、それまでの時間潰しで顔出してみたの」
いきなり地雷を踏んでしまった。ここが戦場だったら僕はもうこの世にはいないのだろう。ビールが進んでならない。まるで水の様に飲めてしまう。
「な、なるほど。あの、えーっと、ご出身はどちらですか?」
「あはは、何それ?あからさまに話題変えないでよ。アタシの出身なんてどうでもいいでしょ?」
「いや、どうでも良くは無いですけど……スミマセン、変な事聞いてしまって」
「ねえ?不倫ってした事ある?」
鈴木係長は僕を見詰めてそう切り出してきた。
当然脳裏にはシズカの顔が浮かぶ。そう、僕は昨日人生で初めて不倫ってヤツを経験したのだ。
それにしてもこの人、タブーってやつが無いのだろうか?
「あの、はい、一応経験があります」
「へえ、それって社内で?」
「まさか!流石にそんな勇気無いですよ」
「不倫なんて勇気とかいらなくない?勢いとかノリだけでしょ?」
「うーん、まぁそう言われてみれば、そうかもしれないですけど」
確かに、係長の言葉は的を射ていた。
それにしても昨日の今日の話なので、シズカの事が一々リアルに脳内に映し出されてしまい、表情が崩れそうになってしまう。
係長も専務とは勢いだったんですか?と聞いてみたかったが、それにはまだアルコールが十リットルは足りない。
こう言う会話を繰り出して来るこの人の意図は全く理解出来ないが、機嫌は良さそうに見えていた。