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ペリドット
第1章 台風9号が直撃する夜。
「あ、頂きますの前に……お酒飲みますか?ビールとかワインならありますけど」
「あ、えーっと、じゃぁビールがいいです」
ガキみたいに舞い上がっている己を少しでも抑え込む為にもアルコールは渡りに船だった。奥さんは中瓶とグラスを二つ持って来て、再び僕と対面する。
「いつもは飲まないんですけど、主人以外の男の人と二人きりで食事なんて久しぶりで……」
冷静を装いつつも、奥さんも少し緊張していたのだろうか。もしかしたら、僕の緊張感を察した彼女なりの配慮なのかもしれない。色々推し量ってみたいが、僕と彼女の関係はまだ浅く、全ての考察が推察の域を出ないので、深く考えるのは止める事にした。
今は純粋に、綺麗な人妻との食事を楽しむだけでいい。
「じゃぁ、乾杯」
僕の発声で、二人はビールで喉を鳴らした。早速、料理へとてを伸ばす。どれから手を付けるか悩んでいる様を奥さんはニコニコと微笑みつつ見詰めていた。
既に、頬が俄かに紅潮している様に見える。肌が白いのもあるが、本当に酒はあまり飲まないのかもしれない。
色々と、迷い箸をした挙句、僕は肉じゃがのじゃがに箸を刺した。
見栄えも匂いも味も最高の肉じゃがだった。思わず本音の「ウマイ!」が口から溢れ出してしまう。
「本当ですか?お口に合って良かったです」
「滅茶苦茶美味いですよ!こんな料理毎日食べれるなんて、ご主人は幸せ者ですね」
「でも、私、派手な洋風の料理とか苦手なんで、すぐ飽きちゃうと思いますよ。主人も良く外食で済ませて来ちゃいますし」
「ホントですか!?そんなの、僕からしたら正気の沙汰では無いですよ。あぁ、この鰤大根とか神懸ってるし……」
箸もビールも良く進んだ。僕の感嘆を一通り聞いた奥さんも食事を始める。
暫しの間、忘れていたが、外の雨風はいよいよ本格的に吹き荒れだしていた。びゅうびゅうと凄まじい風がマンションを揺らしている様な感じがする。
「あ、えーっと、じゃぁビールがいいです」
ガキみたいに舞い上がっている己を少しでも抑え込む為にもアルコールは渡りに船だった。奥さんは中瓶とグラスを二つ持って来て、再び僕と対面する。
「いつもは飲まないんですけど、主人以外の男の人と二人きりで食事なんて久しぶりで……」
冷静を装いつつも、奥さんも少し緊張していたのだろうか。もしかしたら、僕の緊張感を察した彼女なりの配慮なのかもしれない。色々推し量ってみたいが、僕と彼女の関係はまだ浅く、全ての考察が推察の域を出ないので、深く考えるのは止める事にした。
今は純粋に、綺麗な人妻との食事を楽しむだけでいい。
「じゃぁ、乾杯」
僕の発声で、二人はビールで喉を鳴らした。早速、料理へとてを伸ばす。どれから手を付けるか悩んでいる様を奥さんはニコニコと微笑みつつ見詰めていた。
既に、頬が俄かに紅潮している様に見える。肌が白いのもあるが、本当に酒はあまり飲まないのかもしれない。
色々と、迷い箸をした挙句、僕は肉じゃがのじゃがに箸を刺した。
見栄えも匂いも味も最高の肉じゃがだった。思わず本音の「ウマイ!」が口から溢れ出してしまう。
「本当ですか?お口に合って良かったです」
「滅茶苦茶美味いですよ!こんな料理毎日食べれるなんて、ご主人は幸せ者ですね」
「でも、私、派手な洋風の料理とか苦手なんで、すぐ飽きちゃうと思いますよ。主人も良く外食で済ませて来ちゃいますし」
「ホントですか!?そんなの、僕からしたら正気の沙汰では無いですよ。あぁ、この鰤大根とか神懸ってるし……」
箸もビールも良く進んだ。僕の感嘆を一通り聞いた奥さんも食事を始める。
暫しの間、忘れていたが、外の雨風はいよいよ本格的に吹き荒れだしていた。びゅうびゅうと凄まじい風がマンションを揺らしている様な感じがする。