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第2章 再会

定時を３０分ほど過ぎて、和空は指定されたホテルへ向かった。

金曜日の昼前に魅久を早喜が迎えに行き、昼食を一緒に取り、準備をして２人でホテルに向かっている筈だった。

和空がホテルに着くと、指定された通りホテルマンに名前を伝えると、エレベーターにで部屋の前まで案内された。

早喜の出迎えで部屋に入ると、魅久の座るソファーの横にと、促された。

魅久は、セットされた肩で揃えた髪と、見覚えの無い白いジャケットと襟無しのブラウス、タイトスカートで、和空が見たことのない魅久だった。

早喜は向かいのソファーに座ると
「もう少ししたら来ると思いますので、お待ち下さい。」
頷くだけの２人を見て、思いがけない言葉を続けた。
「そういえば、当社の左脇は、ご主人の中学の同級生だそうですよ。」
和空は驚いて早喜に、眼を向けた
和空は、早喜が来た日から会社と左脇の事を調べたが、今聞いた事は寝耳に水だった。
中学の同級生を思い浮かべるが、左脇の苗字には覚えが無かった。

早喜は、魅久と一緒に昼にチェックインして昼食を摂り、美容院と買い物に行ったことを、和空に話し時間を繋いでいた。

早喜のスマホが震えて、確認して２人にまもなく左脇が来ることを伝えた。

3人は無言で左脇が来るのを待った。和空と魅久には長い時間に感じた。

ドアが開き入ってきたスーツ姿の左脇は、ガッチリとした体躯と日焼けした肌が印象的だった。