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第1章 擬似体験のその先

彼女が部屋に入ると窓も何もない部屋の中央に天井からスポットライトに照らされてマッサージチェアが１つ置かれていた。
「全裸になりその椅子に座りなさい。」ヘッドセットから男性の声が聞こえる。
彼女は指示通り服を脱ぎ全裸になると椅子に座る。
椅子には足を入れる溝と腕を入れる溝があった。
彼女はその溝に両手足を合わせて座る。
「今日は初調教だから３時間コースを体験して貰う。いいね。」とまた声が聞こえてきた。
「はい。ご主人様。」彼女が答える。
始動音が聞こえ両手足を入れていた溝が狭くなりきつく締め上げる様に固定されてしまう。
そして椅子は形を変え始めた。
背もたれが倒れ両手足は大の字に広げられていく。
乳房と股間は身体のラインに沿って覆われてしまった。
彼女の身体は椅子に拘束されて身動き出来ない。
特にしっかり拘束されているのは両手首と両足首だった。
その部分だけ意識的に強く押さえられている様に彼女は感じた。
天井から彼女を照らしていたライトが消え大の字に拘束されている女性の姿が現れた。
彼女は最初自分の姿が鏡に映っているのかと思ったが自分を拘束している椅子が映っていない。
どうやら大きなディスプレイに女性が映っている様だ。
画面の中に男が現れた。
「どれ身体を確認してやろう。」とヘッドセットから男性の声が聞こえる。
画面が切り替わり男の視線を映し出す。
「ほう。なかなか綺麗な乳房だな。」と声がして画面の男が乳房のアンダー側に触れた。
すると彼女は乳房に触れられた感触を感じて「あっ。」と声を漏らす。
画面は女性の足元に移動していく男の視線を映し出す。
やがて股間が映し出された。
「陰毛がまだあるんだな。剃ってやろう。」と画面の中で陰毛を撫でる。
彼女は再び触れられた感触を感じる。