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第7章 エンドレス・ボレロ

　だが、僕の願いなど、まるで無力だった。
　朱里は少しだけ僕のいるクロゼットの方に目を泳がせたように見えたが、そのまま大塚に体を寄せると、浅黒い胸にキスしながらささやいた。

「……颯太のことも、何もかも忘れちゃうくらい……気持ちよくしてくれますか……？」
　甘く、蕩けた声で朱里がそう聞き、大塚が笑みを浮かべて頷く。
　そして、僕の願いをあざ笑うかのように、朱里は大塚のペニスに口づけた。

「ん……チュ……れろお……んんっ……・」
　朱里は袋から竿へと、ねっとりと舌を這わせて舐め上げ、愛しげに口いっぱいにペニスを頬張り、喉奥まで咥え込む。
　まるで僕を意識から振り払って、大塚の猛り立ったペニスに忠誠を誓うかのように。


「んんっ……ジュル……んはあっ……」
　朱里は大塚のペニスを深く咥え込み、たっぷりと唾液を塗してから口を離した。
　先走りの混じった唾液が糸を引くのも構わず、朱里は求めるような危うい視線を大塚に向ける。

　大塚は朱里を押し倒すと、濡れて光る朱里の秘部にペニスをあてがい、入口でゆっくりとペニスを滑らせた。大塚の股の間から、濡れてヌラヌラと光る朱里の秘部と今にも膣内に入ろうとする大塚のペニスが見え、僕は痛いほどに硬くした自分のペニスを握りしめた。
「……嫌あ……焦らさないでえ……早く……早く挿れてえ……」

　朱里が切なげな声で大塚を促したが、大塚は無視して入口にペニスを滑らせ続ける。
「へえ、挿れるだけでいいの？……それ以上にしてほしいことがあるなら、ちゃんと口で教えてくれないとね。」
　大塚は朱里にかぶさるように身を乗り出し、耳元でささやくように言った。

「嫌あ……もう、意地悪しないで……」
　朱里は泣き出しそうな声で、大塚の首に手をまわした。