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こいのうた。
第11章 過ち
気持ちが高ぶり、熱を帯びる一華。

意識が朦朧とする中、軽く揺さぶられる。

「一華」

自分を呼ぶ声に反応して、声の主に抱きつく。

「…せ…んぱい…」

「一華? 大丈夫か?」

「……」

霞む目で、声のする方を見上げる。

「お、お兄ちゃんっ!」

慌てて腕を離す一華。

「…誰と間違えたんだか。…帰るぞ」

「えっ」

「保健の先生が、つらそうだから帰せってさ」

「大丈夫だよっ…まだ歩けないし…」

「じゃあ抱えてってやる。ほら」

返事も聞かずに軽々と抱き上げられてしまう。

「ちょっと、降ろして!」

「いいから病人はおとなしくしてろ」

そう言い放つと、柊一は片手で荷物を持ち、保健室を後にした。
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