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こいのうた。
第21章 花びら
「私はずっと傍にいるよ」

一華は上目遣いで京丞を見上げて微笑む。

「うん…ありがとう」



京丞はこみ上げてくる涙を抑えて一華をギュッと抱きしめる。

「一華ちゃん…俺、卒業したら、板前の修行にいかなきゃならない」

「え…」

「店を継ぐにはまだ早いけど、始めないといけない」

「……」

「ずっと話そうと思ってたけど切り出せなくて」

「…」

「ごめん」

「…私は、待つよ」


それが一華の精一杯の言葉だった。

本当は行ってほしくない。
でも、将来のことを考えたら、見送るしかない。

卒業まで約1年。
その時間を大切にしよう。
そう思った京丞は、一華を信じて修行にいくことを決意した。

3年。
長引けば5年、離れることになる。

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