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こいのうた。
第2章 恋心
走る、走る。
京丞は、一年生の教室が列ぶ廊下にいた。
(あの子は何組か聞かなかったな…)
1組から順に覗き込む。
チラホラ帰宅し始めている。
(やべ、見失っちゃう)
京丞が教室を覗くと、一部の女子から歓声があがる。
「ちょっと!みてあの人カッコイイ!」
「先輩かな?」
「誰をさがしてるんだろー」
(ちっ、めんどくせぇ)
こういうのに慣れてはいたが、今は構ってる場合じゃない。
近くにいた地味目な子に声をかける。
「君、こーんなちっこい女の子知らない?」
「えっ!私?私ですか?」
「うん、君に聞いてるんだけど」
「すみません、知らないですっ」
答えを最後まで聞かずに、京丞は隣の教室を覗く。
そうやって、京丞は一年生にたくさんのファンを作っていたことにも気づかずに。

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