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こいのうた。
第15章 二つの影
同情 というよりは、身体が求めていた というほうが正しいかもしれない。
一華は咄嗟に大丞の袖を掴む。
「大丞くん」
そう自分の名前を呼びながら、潤んだ瞳で見つめてくる一華を一層愛しく思ってしまう。
思わず一華の肩を抱き寄せる大丞。
京丞への申し訳ない気持ちと、とどめられない一華への想いの間で葛藤したが、愛情が優ってしまう。
ただ、黙って一華の手を掌で包み込み、家へと向かう。
秋も更けようとしている中、繋いだ手は汗ばみ、火照りが隠せない。