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こいのうた。
第17章 妖艷
声のする方に顔を上げると、隣の席の村瀬だった。

一華は怪訝な顔で村瀬を見る。

「何?」

「あの…」

村瀬は急に口ごもり、声が小さくなる。

「く…クリスマス…っ、あいてますか」

「…あいてないけど」

「そ、そうだよね。ごめん」

「…」


お互い無言で、気まずい雰囲気になる。


「じゃ、じゃあっ」

そう言うと、慌てて席に着く村瀬。
そんな彼を横目で見る一華。

(慌てて逃げたって隣の席なのに、変な奴…)


一華は、最初から村瀬の気持ちには気づいていた。
だからこそ、変な期待をもたせないように接してきた…つもりだった。

しかし一華は普段から独りでおとなしくしている為に、村瀬に 京丞の存在を知られてなかったのだ。

そもそも、学校にいる時は、出来るだけ地味な格好で過ごしている。
ましてや、彼氏と毎日のようにセックスをしている子 だなんて知られたくなかった。

目立たないように生きてきた。
だから京丞には、なるべく教室には顔を出さないようにしてもらっている。



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