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こいのうた。
第17章 妖艷
屋上は立入禁止になっているが、京丞は鍵を持ち出し、先に開けて出ていた。

一華を屋上に呼び出すのは初めてのことだ。

今まで、なかなか鍵が奪えなくて、侵入できなかった。


「はぁ、はぁ…おまたせ!」


ドアを大きく開けて、一華が来た。

走ってきたからか、その顔は高揚している。

「一華ちゃん、焦りすぎ(笑)」

ケラケラ笑う京丞の笑顔に、一華もつられて笑い出す。

「なんか、嬉しくて走ってきちゃった」



「…おいで」

壁に凭れて、優しく両手を広げる京丞。

吸い込まれるように京丞の胸に飛び込む一華。

「今、退屈でしかたなかったの」

「俺も」

潤んだ瞳で見上げられると、京丞の胸は切なく締め付けられる。

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