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こいのうた。
第19章 華の香
家に着くと、京丞のお父さんが忙しそうに仕込みをしている。
明日から忙しくなるのだろう。

一華が厨房を覗いて声をかけると、白い歯をニッと見せて笑う。

「お、一華ちゃん。明日から頼むね」

「こちらこそ、お願いします!」


挨拶を済ませると、京丞に引かれるまま、2階の部屋に向かう。


「一華ちゃんは、一番忙しい時間帯だけでいいみたいだからさ」

「そうなの? 朝から手伝うのに」

「あんまり無理しないで。夜も、体力使うんだから」

そう言うと、意地悪そうに笑いながら一華の頬を軽くつつく。

「もう…(笑)」

「満更でもなさそうだね」

「…」

「冬休みの間は、あいつと会うこともないし」

「村瀬くん?」

「そ。心配で心配で…」

「新学期になれば席かわるから」

「でも気をつけなきゃ。俺が守らないと…」


優しく、強く一華を抱きしめる京丞。

一華もそれに応えるように、ギュッと腕を背中にまわす。


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