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こいのうた。
第6章 雨音
梓の事件からしばらく経ったある日。


朝からずっとどんよりとした曇り空で、今にも雨が降り出しそうだった。
いつものように、2人で歩く 駅までの帰り道。


「傘忘れちゃった―――」

一華がつぶやく。

「あ、俺も忘れた」

「降らないうちに駅いこっ」

京丞の手を引いて走り出す一華。
慌てて着いていく京丞。

しかしその努力もつかの間。

駅に着かないうちに、雨が降り出してしまった。

「どこかで雨宿りしよう」

今度は京丞が一華の手を引いて走る。


駅までは、小さな公園と川に架かった橋くらいしかない。
京丞は何も考えずに公園に向かう。



ブランコ、雲梯、ジャングルジム――――



京丞は公園を見渡す。

「あ、あれに入ろう」

京丞が指さした先には、電話ボックスがあった。

「公園のトイレじゃ、嫌だしね」

二人は顔を見合わせて笑う。


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