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こいのうた。
第8章 告白

その時、背後に気配を感じて振り返った。

(…!)


「おい、さっきはよくもシカトしてくれたな」

そこにいたのは元彼だった。

「…もう関わらないでって言ったでしょ」

「もう一度俺とやり直そう。お前がいなきゃ駄目なんだよ」

ドラマのような台詞。
その嘘くさい言葉に、一華の気持ちは動かない。

「裏切ったくせに! もう…あんたなんか信じられない…」

「一華…っ」


強引に手首を掴まれ、無理矢理口づけされる。


「ふざけんなっ! 最低男!」

一華が殴りかかろうとした時、後ろから突然腕を掴まれた。




「一華ちゃん」


名前を呼ばれると同時に、京丞の拳が元彼の顔に飛ぶ。

「二度と現れんじゃねぇ クソ野郎」

咄嗟に京丞の後ろに隠れた一華の体は震えていた。

元彼に対する怒りと、見たこともない京丞の気迫に対する恐怖。



元彼は道に倒れ込んで京丞を睨んでいる。


「先輩、もういいから!行こう」

私は元彼を一瞥すると、京丞の腕を掴む。

早くここから離れたかった。

その一心で力一杯 ひっぱる。



京丞は無言で元彼のほうを見やると、一華に引かれるままそこを離れた。
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