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カゴノトリ
第2章 部屋の中
剛三が美保の上でのけぞる。

美保を激しく揺さぶっていた剛三の動きが止まった。

次の瞬間、美保の中に挿し込まれた剛三の物が、ぐわっ、と剛直した。

硬い物が間隔をもって断続的に更に硬くなった。

どくん、どんん、どくんと。

脈動し始めたのだ。

美保は、それが、自分の中で跳ねているように感じた。

まるでそれ自体がひとつの生き物のように。

跳ねるたび、その先端から放っているのだろう。

放たれているのは男しか持たない細胞だ。

それは白く、粘度のあるものだと知っている。


ああ……どんどん送り込まれている……。


ただひとつの目的しか持たない細胞だ。

その濃密な細胞の塊が、次から次と注ぎ込まれている。

目の前に剛三の顔があった。

目を強くつむり、快感に顔をしかめていた。

美保にはその顔が醜く見えた。

顔を背けた。

なんとか身体をずり上げ、剛三の体から逃げようとした。

剛三が自分の中に吐き出すそれを出来る限り奥に届かないようにしたかった。

そのときだった。


「はあうっ……」


剛三が息を大きく吐き、美保の上に崩れ落ちてきた。

美保の小さな身体は剛三の巨体に押しつぶされ、柔らかいベッドに埋没していった。


「ああっ」


美保はもう動けなくなった。


「はっ……はっ……はっ……」


剛三は、喘ぎ崩れながらも、また更に自分のものを美保に挿し込んできた。

剛三の跳ねている先端が、美保の更に奥に届いた。


「ああっ!」


まだ、硬い。

先端が美保の奥の肉壁を押しつぶした。

そして、押しつぶしながら脈動はなおも続いた。

まだ吐き出している。

美保は剛三のものが中で動くたび、温かいものが自分の中に広がっていくのを感じた。


ああ、奥に……そんなに……お願い、早く、早く、終わって……。


美保は絶望感に涙がにじんできた。

剛三が肩で息をし始めた。

少しずつだが美保に挿し込まれた物の圧迫感が薄れてきた。

剛三の先ほどまでの強靭な硬さはなくなってきた。

しかし、それはまだ動いている。

まだ、出している……。
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