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第1章 生け贄企業

それからまた50分後のことであった。

「ワーッ!!ワーッ!!ワーッ!!」

女子高生が泣き叫びながらカレの名前を呼んでいたのを聞いた覆面男は、刃渡りのするどいナイフで女子高生ののどもとを刺して殺した。

覆面男は、きちがいの声を上げながらナイフで異体を激しく損傷させた。

それから60分後、覆面男はズボンをはかずにその場から逃走した。

「ワーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!ワーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

覆面男は、なおもきちがいの声を上げながら走り回っていた。

その様子を、通りの電柱に設置された防犯カメラがキャッチした。

朝５時頃に、事件現場の公園に愛媛県警のパトカー10台がけたたましいサイレンを鳴らして停まっていた。

公園内では、県警の捜査員たちが現場検証していた。

捜査員たちは、覆面男が残していったと思われるズボンとブリーフをさがしていた。

しかし、証拠品を発見することができなかった。

覆面男は、なんらかの形で証拠品を持ち去ったと思う。

犯行の手口が巧妙なので、捜査員たちはお手上げの状態であった。