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第1章 生け贄企業

(ブーッ、ブーッ、ブーッ、ブーッ、ブーッ、ブーッ、ブーッ、ブーッ、ブーッ、ブーッ、ブーッ、ブーッ、ブーッ、ブーッ、ブーッ、ブーッ、ブーッ、ブーッ、ブーッ、ブーッ、ブーッ、ブーッ…)

ところ変わって、キューデン本社の付近の地区にて…

地区の防災行政無線のスピーカーから強烈なブザー音が鳴り響いていた。

(ウーウーウー)

消防自動車がサイレンを鳴らしながら走っていたが、キューデン本社に向かわずに住民に避難するように勧告していた。

(ウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウー、カンカンカンカンカンカンカンカンカン…)

「退避、退避、退避、退避、退避、退避、退避、退避、退避、退避、退避、退避、退避、退避、退避、退避、退避、退避、退避、退避、退避、退避、退避、退避、退避、退避、退避…」

消防士の叫び声が、スピーカーを通じてひっきりなしに聞こえていた。

キューデン本社は、１階から３階で発生した大火災で５階以上にいる従業員さんたちが避難できなくなっていた。

従業員さんたちは、必死になって叫んでいた。

「助けてくれ～」
「助けてくれ～」
「小さい子供がいるのよ!!」
「アタシが死んだら親のいない子になってしまうのよ!!」
「助けてくれ～」

爆発発生から40分後のことであった。

キューデン本社の建物がパンケーキクラッシュを起こして崩れ出した。

(ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!ガシャーン!!バキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキ!!)

「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

キューデン本社は、激しい轟音をあげて崩れていた。

５階以上にいた従業員さんたち全員ががれきの下敷きになって亡くなった。

企業テロの被害を受けたショッケンは、事件発生直後に、国内外すべての企業活動が無期限停止となった。