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スカーレット オーク
第49章 49 打ち上げ
一時半を過ぎた頃、美紀子が、「私はそろそろ失礼しますね」と、言い席を立つ。
直樹が、「ごちそうさまでした。とても美味しかったです」と立って礼をした。

「あら。よかった。こちらこそ頂き物をすみません。また是非おいで下さいね。みんなはまだまだ飲んでってね」
「ごちそうさまでした」
「お疲れ様です」
「おやすみなさい」

 みんな立って挨拶をすると美紀子は笑って、
「おやすみなさい」
 と言い自宅へ戻って行った。

面倒見が良く、優しい美紀子がいるから厳しい松尾の指導に耐えられることも多々あり、みんな美紀子を敬愛している。

 二時半を回るころ松尾があくびをしながら、「わいもそろそろ寝るわ。後は好きにして。緋紗は三日休みな。水曜日からけー」と、言った。

「わかりました」

 またみんな立ち上がって挨拶をした。

「じゃ。大友君もまたよかったら来られ」
「ありがとうございました」

 直樹も立ち上がって礼をした。

 兄弟子の鈴木が、「まだ飲む?俺は嫁が起きたら迎えに来てもらうつもりだから六時まで飲む」と、言い放ち谷口も、「僕も同じようなもんなので付き合います」と、同調する。
緋紗は朝から窯を焚いているのでそろそろ帰りたかったが直樹がどうするのかが気になりちらっと見た。
直樹が、「僕もそろそろお暇します。ありがとうございました。楽しかったです」と、言うので緋紗も、「私も失礼します」と、便乗した。

「宮下さんは朝からじゃもんな。お疲れ」
「またな。おつかれ」

 二人に手を振り直樹と帰ることにした。
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