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スカーレット オーク
第4章 4 翌朝
レストランの朝食バイキングはまだ七時台なのに活気があった。
家族連れやカップルも多くサラリーマンが出張で使うだけのイメージはもうないのだろう。
「今日の予定は何かある?」
「えーっと。今日は美術館に行く予定です。伝統工芸展を見に行くつもりで」
「そうなんだ。僕も連れて行ってくれる?」
「え」
「少し観光でもしようかと思ったんだけど下調べもせずに来たもんだからどうしようかと思っていてね。無理には言わないよ」
「全然、無理じゃないですよ。ちょうど招待券二枚もってるんです」
「誰か誘わないの?」
「知り合いはもうみんな行ってるんですよ。なんか無駄にならなくてよかった」
ここでお別れだと思っていたので大友の発言に驚く緋紗だったが喜ぶ気持ちも沸いていた。
食後に部屋に戻り荷物を持った。
大友はシャツのボタンを三つほど外し、ティッシュに一回だけ香水をスプレーし肩のあたりにつける。
その一連の仕草がとてもセクシーで、緋紗は何か香水でも買おうかと思案した。
ふんわりと大友の香りが漂う。
エゴイストの香りを香水売り場で嗅いだことがあったと思うが、こんな自然な香りではなかった。――すごく似合ってるんだ。
ぼんやり見ている緋紗に、
「行こうか。」
と、大友は促した。
家族連れやカップルも多くサラリーマンが出張で使うだけのイメージはもうないのだろう。
「今日の予定は何かある?」
「えーっと。今日は美術館に行く予定です。伝統工芸展を見に行くつもりで」
「そうなんだ。僕も連れて行ってくれる?」
「え」
「少し観光でもしようかと思ったんだけど下調べもせずに来たもんだからどうしようかと思っていてね。無理には言わないよ」
「全然、無理じゃないですよ。ちょうど招待券二枚もってるんです」
「誰か誘わないの?」
「知り合いはもうみんな行ってるんですよ。なんか無駄にならなくてよかった」
ここでお別れだと思っていたので大友の発言に驚く緋紗だったが喜ぶ気持ちも沸いていた。
食後に部屋に戻り荷物を持った。
大友はシャツのボタンを三つほど外し、ティッシュに一回だけ香水をスプレーし肩のあたりにつける。
その一連の仕草がとてもセクシーで、緋紗は何か香水でも買おうかと思案した。
ふんわりと大友の香りが漂う。
エゴイストの香りを香水売り場で嗅いだことがあったと思うが、こんな自然な香りではなかった。――すごく似合ってるんだ。
ぼんやり見ている緋紗に、
「行こうか。」
と、大友は促した。