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スカーレット オーク
第59章 59 誕生日
「ちょっと座って」
ベッドに腰掛けると緋紗の後ろに直樹が座って何か首につける。
「プレゼント」
「えっ、洗面所に行ってきていいですか?」
「どうぞ」
鏡の前に立ってみる。
小さいリンゴ形の台にルビーが散りばめられたペンダントだ。――なんて可愛い。
「気に入ってくれたかな」
直樹は照れ臭そうだ。
「本当はプロポーズするときに渡したかったんだけど……」
「嬉しいです。私の誕生石知ってたんですか?」
「えっ。ルビーって7月だよね?先月、誕生日だったの?」
「はい」
「ごめん。知らなかった」
「いえ。言ってなかったですよね」
年齢は教えあっていたが誕生日には触れてなかったし必要だとも思っていなかった。
「石の色で選んだんだ。似合うと思ったし。指輪も考えたけど陶芸の邪魔になるといけないから」
緋紗は単に誕生石で選ばれるより嬉しく思ったし、陶芸のことまで気にしてくれている直樹に自分への愛情を感じた。
「すごく嬉しいです。いいんですか?」
「ずっとつけてくれるかな」
「もちろんです」
指先でそっとなぞりながらここに直樹の気持ちが結晶化してることを想像する。
ベッドに腰掛けると緋紗の後ろに直樹が座って何か首につける。
「プレゼント」
「えっ、洗面所に行ってきていいですか?」
「どうぞ」
鏡の前に立ってみる。
小さいリンゴ形の台にルビーが散りばめられたペンダントだ。――なんて可愛い。
「気に入ってくれたかな」
直樹は照れ臭そうだ。
「本当はプロポーズするときに渡したかったんだけど……」
「嬉しいです。私の誕生石知ってたんですか?」
「えっ。ルビーって7月だよね?先月、誕生日だったの?」
「はい」
「ごめん。知らなかった」
「いえ。言ってなかったですよね」
年齢は教えあっていたが誕生日には触れてなかったし必要だとも思っていなかった。
「石の色で選んだんだ。似合うと思ったし。指輪も考えたけど陶芸の邪魔になるといけないから」
緋紗は単に誕生石で選ばれるより嬉しく思ったし、陶芸のことまで気にしてくれている直樹に自分への愛情を感じた。
「すごく嬉しいです。いいんですか?」
「ずっとつけてくれるかな」
「もちろんです」
指先でそっとなぞりながらここに直樹の気持ちが結晶化してることを想像する。