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スカーレット オーク
第15章 15 電話
 大友家の週末恒例の賑やかな夕飯が終わり、兄の颯介は今夜もまた緋紗のことを聞き出そうとする。

「おい。岡山どうだった。会いに行ったんだろ?会えたのか?」
「うん。まあね」

 この話題にはなるだろうなと覚悟しておいたが聞かれるとやはり鬱陶しい。――ほっといてくれない人だなあ。

「よく会ってもらえたよな。ラインどころかメール一つやり取りしてないんだろ」

 変に感心しながら颯介は言った。

「今度は番号交換したよ」
「ほー。まだ続きそうだな。で、また岡山に行くのか?」

 颯介の野次馬ぶりに苦笑していると携帯電話が鳴った。

「あ、電話だ」

――宮下ひさ

「じゃ兄貴また。義姉さん、ゆっくりしていって」

 口早にそういって部屋を出、電話をとる。
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