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第1章 黒煙のレクイエム

「やめる…妹さん、大学をやめるって本当なのか？」
「まだ…正式に決まったわけではないのですが…今の妹の気持ちは、大学生活を続けて行くことは…きわめて困難です。」
「それじゃあ、茨城県の県庁の臨時職員で働くと言うことはどうなるのかね？」
「妹は、外へ働きに行くことはおろか…パートで働くこともイヤだと言うている…とてもとは言えませんが…就職する事も断念することにしました…まことにもうしわけございませんでした。」
「就職する事自体がイヤなのだね…それだったら、もう結婚しかないよ。」
「ええ…そうします…両親は、御桜里を年収が800万円以上で、管理職以上の正社員の男性と結婚させて…相手方の家の床の間にかざってもらう方が一生幸せになれると言うていますので…」

はるひこの言葉を聞いた部長は『それだったら妹さんにぴったり合うお相手さんがいるよ。』と言うてから、はるひこにお見合い写真を差し出した。