この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
旧公爵令嬢 漆原ノア〜恥辱の3日間
第1章 プロローグ

そう……。
健一とノアの婚約は破談になってしまった。
もちろん、ノアの方から婚約破棄を申し出た。
ノアは、婚約をした後で孫野健一のことを徹底に調べた。
そして健一が、ヤクザ紛いの手法で、会社の業績をあげているということを突き止めた。
また健一は女グセが悪く、女性を取っ替え引っ替えしていた。
ここまで、調べあげたノアは、融資の問題さえなんとかなれば、婚約破棄できると踏んだ。
そして、ノアはこの融資問題を、解決するべく奔走した。
旧公爵、漆原家の肩書きと、母親のセレナ譲りの北欧系の美貌で、ついに大企業から融資の相談を取りつけたのだった。
これを盾に、ノアは健一に婚約破棄を申し出た。
健一は、激しい怒りを露にして、「お前を地獄に送ってやるからな」と捨てゼリフを吐いた。
「ノア……本当に大丈夫なのか。あのようなことを、言っていたが……」
同行した源太が、不安そうな顔でノアを見つめた。
「御父様……大丈夫でございます。アレはたんなる戯れ言……負け惜しみでございます」
このノアの一言で、源太は黙った。
なんせ源太は、ノアに頭があがらなかった。
源太が取りつけた間違った融資をやめさせ、しかも新しい融資話まで取りつけてくれたのだ。
頭があがるはずがなかった。
「御父様……私……あの別荘地が好きなんです。だからちゃんと別荘地を活用してくださる企業にお渡ししたいのです」
父親に別荘地はそのままにして、住んでもいいとさえ言っていた健一だったが、実体は違っていて、別荘地を潰してゴルフ場を建設しようとしていた。
「ありがとうノア……」
そう言って源太は深々と頭をさげた。
***************
ノアは両親を見送った後、二階へと上がった。
二階にはシアタールームがあり、ノアはそこで映画を観ることにした。
『三日間……自由気儘にできますわ』
そう呟いたノア。
しかし、ノアはこの時まだ知らなかった。
すでに悪魔の手が、ノアに伸びようとしていることを……。
健一とノアの婚約は破談になってしまった。
もちろん、ノアの方から婚約破棄を申し出た。
ノアは、婚約をした後で孫野健一のことを徹底に調べた。
そして健一が、ヤクザ紛いの手法で、会社の業績をあげているということを突き止めた。
また健一は女グセが悪く、女性を取っ替え引っ替えしていた。
ここまで、調べあげたノアは、融資の問題さえなんとかなれば、婚約破棄できると踏んだ。
そして、ノアはこの融資問題を、解決するべく奔走した。
旧公爵、漆原家の肩書きと、母親のセレナ譲りの北欧系の美貌で、ついに大企業から融資の相談を取りつけたのだった。
これを盾に、ノアは健一に婚約破棄を申し出た。
健一は、激しい怒りを露にして、「お前を地獄に送ってやるからな」と捨てゼリフを吐いた。
「ノア……本当に大丈夫なのか。あのようなことを、言っていたが……」
同行した源太が、不安そうな顔でノアを見つめた。
「御父様……大丈夫でございます。アレはたんなる戯れ言……負け惜しみでございます」
このノアの一言で、源太は黙った。
なんせ源太は、ノアに頭があがらなかった。
源太が取りつけた間違った融資をやめさせ、しかも新しい融資話まで取りつけてくれたのだ。
頭があがるはずがなかった。
「御父様……私……あの別荘地が好きなんです。だからちゃんと別荘地を活用してくださる企業にお渡ししたいのです」
父親に別荘地はそのままにして、住んでもいいとさえ言っていた健一だったが、実体は違っていて、別荘地を潰してゴルフ場を建設しようとしていた。
「ありがとうノア……」
そう言って源太は深々と頭をさげた。
***************
ノアは両親を見送った後、二階へと上がった。
二階にはシアタールームがあり、ノアはそこで映画を観ることにした。
『三日間……自由気儘にできますわ』
そう呟いたノア。
しかし、ノアはこの時まだ知らなかった。
すでに悪魔の手が、ノアに伸びようとしていることを……。

