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Backside storys
第4章 芳川 翠 & 玄 徹匠  ー13years agoー
「なに?朱莉ちゃん…」

「イヤでも…」

「何よぅ!」

「あのさ、うちら屋上で玄くんのこと見かけたことあったじゃん」

「…うん…?」

「もしかしたらヤバい現場見ちゃって玄くんに狙われてる、とか?」

「ひぇぇっ…」

「…さすがにそれはナイでしょ…昼休みの屋上なんて誰が来るかわかんないし、そもそも玄くんに2人ってバレてるの?」

「…バレては…ナイと思う…けど…」

「考えすぎだよ」

でも…絶対、見られてる、んだよなぁ…1〜2回なら勘違いで済ます。そこまで自意識過剰じゃない。…けど、何回もあるといくら私だってコワイ…何か用があるならちゃんと言ってくれればいいのに…いや、いきなり話しかけられても何喋っていいかわからないから出来れば関わりたくないけど!

何でコッチを睨んでくるのか、気には、なる。
だけど、だからって、玄くんに面と向かって確認するなんて、私には到底無理…

こっちから話しかけたことすらないのに…いきなり、何か用、なんて…は、そうか!見られてる最中に声かければいいんだ、何か用?って…もしかしたら、私じゃなく吹奏楽部の誰かに用があって探してるのかも!だったら、誰か探してる?でもいいか!

対策を講じてた私は、担任の松野先生に呼び止められた。

「芳川。学生証、落としてたぞ。職員室に届いてるから後から取りにきなさい。」

「え?」

慌ててポケットを探る。….ナイ!

「は!はい、すみません!」

その日以来、玄くんが部室を覗きに来ることはなかった…
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