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Backside storys
第4章 芳川 翠 & 玄 徹匠  ー13years agoー
そんなチンピラじゃあるまいし…と言いかけて、ふと記憶の隅を掠めるシーン。

「…死ぬ気ないのに死ぬ死ぬ騒いでるヤツにじゃあ死ねばって言ったことはあるかも。」

「そうなの?」

「…ん〜。確か…殆ど面識ないヤツなんだけど、俺が屋上行ったら靴こそ脱いで揃えてたけど、身体はしっかりフェンスの内側で。何やってんのって聞いたらイキナリ君みたいなヤツにぼくの悩みはわからないとか言われてさ。何言ってんだコイツって思って。そりゃ他人の悩みなんか聞かなきゃ解らないよ、って言ったらなんかギャーギャー騒ぎ出して。俺は俺で、あんなんでも悩みもあったワケ。てか悩んだ結果のあのカッコだったからね。だから余計話もしないでカッコだけでオレのことチャラいヤツって決めつけてキミみたいなヤツにとか言われてカチンときてさ。相談もしないで察して貰おうなんて甘いんだよ、そんなに死にたいならさっさと死ねよ俺がココで見ててやるから、って言ったことはあったかな。あれ見られてたんだ…」

「…玄くんが、誰かを脅してるんだと思って…慌てて逃げたわ」

「…ホント間が悪いね、オレ。」

「…でも、今は優しいってわかってる。だから…高校時代の怖かったと思ってた話も、今は全部笑い話にしても、いいよね?」

「いいんじゃない?俺の気持ちだけは、笑い話にして欲しくないけどね」

俺は、そっと翠の頭を抱き寄せて額にキスをした。



ーfinー



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