この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Backside storys
第4章 芳川 翠 & 玄 徹匠 ー13years agoー
しばらく無言の時間があって。アントニオはマスターに何か言って。
小さなショットグラスが2つ出てきた。
ひとつを手に持って、目の高さに上げ、アイコンタクトされたから俺ももうひとつを持つ。
チン、と、グラスをあわせて一気に煽る。俺も釣られて煽った。
中身はストレートのジン。カッと喉が焼けるような感覚。
一瞬くらりと目眩がして、ゴホッと咳き込んだ俺に、アントニオは破顔して、俺をグッと抱き寄せた。
「ボーイ、コレからヨロシク。」
「…えっと、OK?」
「こんなピュアな写真見たことない。キミと一緒なら、僕もまた新しい世界が見られるかもしれない。」
そして、俺はアントニオに師事して、今に至る。
「あのさぁ、」
いきなり翠に話しかけられる。
「ん?」
「結婚式の招待の事前確認に、久しぶりに高校の時の同級生と連絡取ったのね。」
「うん。」
「色々話してて、ふっと思い出した事があるんだけど。」
「ナニ?」
「高1の時なんだけど。夏前だったと思うんだけどね、屋上で、てっちゃんを見かけた事があって。」
「そう。まぁ、よく昼休み屋上にはいたかも。」
「誰かを死ねって脅したりしたこと、ある?」
「誰が?」
「てっちゃんが…」
「⁉︎ 何で?」
「友達と屋上に上がろうとしたときに、そんな声が聞こえて…」
「俺が居た?」
翠がこくんと頷いた。
小さなショットグラスが2つ出てきた。
ひとつを手に持って、目の高さに上げ、アイコンタクトされたから俺ももうひとつを持つ。
チン、と、グラスをあわせて一気に煽る。俺も釣られて煽った。
中身はストレートのジン。カッと喉が焼けるような感覚。
一瞬くらりと目眩がして、ゴホッと咳き込んだ俺に、アントニオは破顔して、俺をグッと抱き寄せた。
「ボーイ、コレからヨロシク。」
「…えっと、OK?」
「こんなピュアな写真見たことない。キミと一緒なら、僕もまた新しい世界が見られるかもしれない。」
そして、俺はアントニオに師事して、今に至る。
「あのさぁ、」
いきなり翠に話しかけられる。
「ん?」
「結婚式の招待の事前確認に、久しぶりに高校の時の同級生と連絡取ったのね。」
「うん。」
「色々話してて、ふっと思い出した事があるんだけど。」
「ナニ?」
「高1の時なんだけど。夏前だったと思うんだけどね、屋上で、てっちゃんを見かけた事があって。」
「そう。まぁ、よく昼休み屋上にはいたかも。」
「誰かを死ねって脅したりしたこと、ある?」
「誰が?」
「てっちゃんが…」
「⁉︎ 何で?」
「友達と屋上に上がろうとしたときに、そんな声が聞こえて…」
「俺が居た?」
翠がこくんと頷いた。