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第3章 後編

２

７月31日の朝８時50分頃のことであった。

けいぞうが勤務している職場の朝礼で、社長さんが『９月支給分のお給料から長野県の最低賃金の３分の２に減ります。』とつらそうな声で言うていたので、従業員さんたちの間で動揺が広まっていた。

社長さんは『政府が改革開放に失敗したので不景気になっている。』と見苦しいいいわけを言うてから『みなさまのお給料は守りますから…』と伝えた。

従業員さんたちは、冷めた目つきで『社長の骨とう趣味が原因だと言うことを認めろよバカ!!』と怒っていたのでありました。

朝９時に、従業員さんたちは持ち場へついてお仕事をしていた。

しかし、若い従業員さんたち４人は社長さんの言葉に思い切りブチ切れていた。

彼らは、持ち場へ行かずに会計の部屋に土足で上がって、帳簿に大穴をあけた。

金銭を強奪した彼らは、パチンコ店へ遊びに行った。