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独占欲に捕らわれて*Regret
第1章 悪夢の出世街道
「珈琲を淹れてくれるのはありがたいんですが、雑談をしてサボろうというから断っただけです」
晶久は無表情で淡々と答える。
「サボりって、コミュニケーションも大事だよ?」
「仕事中には必要ないでしょう」
淡々と答え続ける晶久に、野崎は肩をすくめる。

「お前が仕事人間なのはよく分かった。今のお前に何を言っても無駄なのもな。だけどな、息抜きもコミュニケーションも大事なんだよ、今日はそのことについてよく教えてやるから、仕事が終わったら呑みに行くぞ」
「……はい、分かりました」
晶久が渋々返事をすると、野崎は満足気な笑みを浮かべて自分のデスクへ戻った。
(あの女好きのことだ、キャバクラくらいは覚悟しないとな……)
仕事終わりのことを考えるだけで頭が痛くなり、晶久は仕事が終わらないことを願いながらパソコンと向かい合う。

5時半になって仕事が終わると、晶久は野崎と一緒にネオン街を歩いていく。人の目を気にすることなくイチャつく男女、いかがわしい店への勧誘、どこからともなく聞こえてくる下品な会話と笑い声……。この街にあるすべてものが、晶久の不快指数を上げていく。
「そういや鈴宮、お前、彼女とかいるのか?」
「そんなものはいないし、いりません。いたところで、なんの役に立つっていうんです?」
「はははっ、本当に女に興味がないんだな。サラリーマンなんかより、坊さんになったほうがよかったんじゃないか?」
(僧侶になれば、女と関わらなくてもすむのだろうか?)
野崎の冗談を真に受けた晶久は、静かに考え込む。野崎はそんな晶久を見て吹き出しそうになるのをこらえる。

10分ほど歩いて、野崎はようやく立ち止まる。
「ここだ」
店を見上げるとどぎついピンク色の看板に、黒字で“ハプニングバー・ルビィ”と書かれている。
「ハプニング、というのは……?」
「入ってからのお楽しみだ。そうそう、今回はおごってやるよ」
野崎は不安げに看板を見上げる晶久の腕を引っ張り、店に入った。
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