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俺の幼なじみの恵方巻の食い方がエロすぎる!
第1章
「えー、そうやって食べちゃうのー? 恵方巻の食べ方で食べようよ」
「やだよめんどくさいし」
「願い事が叶うってよ」
「そんなの迷信じゃん」
「……遊び心がないなあ」
しょんぼりとした顔で、つぶやく鳴海。
鳴海の両親は二人とも高校教師だ。そのため、いつも帰りは遅い。
だから今日も夕飯がまだなんだろう。ゲームしよ、とよくうちに来て、夕飯を食べて帰ることもよくあった。
「じゃあ、鳴海が実践してみせろよ、正しい恵方巻の食べ方」
「いーよ。まず西南西を向き、三十分かけて食べるんだよ。その間目は開けちゃダメだししゃべってもダメ。待ってて方角調べるから」
言うやいなや、スマートホンで方角を調べるためのアプリをダウンロードし始めた。今はそれ一つでなんでもできるから、便利だなーなんて、関係ないことを考えながら俺は普通に箸で食べていた。
美味いなこれ。
方位磁石みたいなものが映っている画面で四方八方くるくる見回し西南西がどの方角かを調べている鳴海。
なんだか小動物みたいだ。
「よし、こっちだ!」
ようやくわかったらしい。