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ハイパーテクニックおじいちゃん
第16章 引っ越し
角を曲がってからは、足早に駅の方へ向かった。
まずは駅前の不動産屋へ寄り、鍵を返却する。
梅林まで来ると、梅の花が満開になっている事に気がつき、思わず足を止めた。
赤、白、ピンクの花々が、小さいながらも気高く咲き誇っている。
美里は、自分も大人の女として淑女であろうと、身の引き締まる思いがした。
不動産で鍵を返却し、駅へ向かった。
……この駅を利用するのも今日で最後かもしれない。
改札をくぐり抜けながら、そんな思いを感じた。