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ど腐れたラブの物語【完結】
第6章 その5
「いいか、よく聞け!こうして体を掴むともっと見えるんだ。…貴様、結婚詐欺、現在進行中だな!」


「!!!」


「おお、おお…!小学6年で同級生の盗撮か‥。スゲーな。オレ程度のエロオヤジ、足元にも及ばねーわ。…そんで、中学上がったら親の財布から定期的に万札抜き取り、それと…、高校受験前には下着ドロボーか。しかも、50ババアの厚手のパンスト鼻に押しあてて、アヘアヘって絵柄が見えるぞ…。キモイわ…、ええとそれから…」


「わーー!!やめてくれー…、もう記憶もおぼろげだし、はっきり覚えてねーって!」


「これでわかったな!テメーを破滅させるネタなんぞいくつもだ。先方の顔も名前もオレには把握できてるしな。時間節約したいんで、小6の盗撮した少女の名前だけ言う。…マキノアイコだ。ちがうかー?」


「…」


ここに至り、マコトは絶句状態だ。

***


「テメー!違ってんなら、はっきり言え、このクソ野郎がー」


吉原はマコトの腕を思いっきり捻じ曲げた。


「ぎゃー!やめてくれ…、その通りだ。確かに秋川だったと思う。胸のでっかい可愛い娘だったんだ!」


「よし…。なら、オレの”能力”、認めるな!」


「ああ…、認める…」


「じゃあ、オレはその能力でお前の弱みを握ってるわけだから、そのオレから要求を告げる。このマユミとは今夜限りだ。今日の金はくれてやるそうだから持ってきな。で…、この女の前には二度と顔を出さない…。それを誓え!」


「…」


「どーなんだ、テメー!!腕折るぞ、コラー」


吉原はマコトの斜め後ろから体を密着させ、マコトの左腕をぐいんぐいん締めあげた。


「ぎゃあー!わかったよ、わかったから…、腕が折れるって!頼むから離してくれ…!」


「クソガキが…!手間取らせやがって…」


まさしく、さえないヤボ中年の独壇場だった…。







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