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ど腐れたラブの物語【完結】
第2章 その1
「オレにはいろんなことがわかっちまうんで、人の抱えた弱みに付け込むことができるんだよ。だが、金とかが目的じゃない。端的には、好みのタイプの女性専門ってことですわ。他は無視することにしてるんでね」
さすがにここでマユミにも、目の前にいる男のハラが把握できた。
「それって、脅迫になりますよ!」
26歳のマユミにとって、これが精いっぱいの切り返しだった。
そんな彼女の心を見透かすかのように、男は至って平静に答えた。
「そうだよ。あんたの弱みに付け込んでエッチな行為を強要するんだ。こっちも犯罪行為さ。だから、あんたが条件を飲んでコトが済めばそっちも弱みを握れる。なので、その後にはもう脅されることはない。バーターになるってことさ。それを敢えて、最初から提示した。要はこっちも一事で終わりにするつもりなんだよ」
「…」
「…はっきり言うが、ファックが無理なら、オレをイカせてくれればそれでいい。口がダメなら、手で構わない。ただし、いやらしい言葉は口にしてもらいたい。できる範囲でいいから。まあ、誘導はこっちでするし、それに合わせる程度でいいよ。ものの数分さ。どうだ?」
「いやだって言ったら、告げ口するんでしょ?」
「間違いなくやる。嫌ならそれでもいいですよ、お嬢さん…」
「…」
ここで、マユミは決心した…。