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先生…好きです
第1章 プロローグ
高校3年生のうだるような暑い夏の日、私は…人生で初めての告白をした…
「先生好きです!」
「………へっ?」
私が告白した相手は、数学の教師の新木先生。
優しくて、カッコ良くて、丁寧に教えてくれる。
先生はお昼休みになると、人目のつきにくい視聴覚教室で昼寝をしているのをこの前偶然見つけて、タイミングを見て今回突撃した。
私の告白に、先生は困惑したまま固まっている。
先生からしたら、生徒から告白されて迷惑に思ってるだろう。
でも、私は自分の気持ちを抑える事が出来なかった…
「いやいや、待って待って…3年2組の速水さんだよね?どうしたの、いきなり?」
「ごめんなさい…先生が4月に赴任された時に一目惚れして…ずっと好きなんです…」
教師と生徒の恋がいけない事だと自分でも分かっている…
でも、先生を密かに狙う女子がが増えてきた事で、先生への気持ちを伝えないと気が済まなくなった…
「そうか…ごめん、今は気持ちに応えられない」
「そうですよね…すみませんでした…」
涙が溢れそうになり、顔を上げずに部屋から出ようとすると「待って」と先生に呼び止められる。
「今は無理だけど、高校卒業してからもう一度俺の所に来て」
「…えっ?」
「ちゃんと卒業して、速水さんがまだ俺の事想ってくれてるなら、卒業終わりにここに来て。待ってるから」