この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
異常行動が日常行動のオンナ【完結】
第6章 マッド・カウントダウン
その2



夕方5時半…。
郡ツグミは、会社帰りの桜木兄と駅前の喫茶店で会った。


「…桜木さん、本当よ!あなたを殺るつもりだってはっきり言ってた。それももう間近だって。これは確信よ!」


「まあ、落ち着けよ、ツグミちゃん。話がよくわかんないよ。裁判だってまだ始まってないし、これからなんだよ。なのに…」


「だから!お姉ちゃんには裁判の結審なんて、全然関心ないんだってば!」


声の大きさは抑えていたが、ツグミは前のめりになって、実質怒鳴ってるモードであった。


***



「…じゃあ、何かい?お姉さんはこのままだと、人を殺したくて自分を抑えきれないから、一緒に住んでるツグミちゃんを殺しちゃうことになる。だから、代わりを探してた。それで、やっとその獲物を見つけた。それがおじさんだって言うのか?それも、手を下すのはすぐだと…」


「そんなとこですよ。でも、難癖つけて裁判相手にした人たちは、みんな法の裁きで冷静に対応されちゃって、ラチあかないって。それでいよいよ、家の近に住むあなたに目を付けたんです!でも、それには理由があったんです…」


「…」


「…初めてだったんです、お姉ちゃんがそんなこと話すのは。2度とは言わないから、今日話した意味をよく考えろって、そう言ったんです、私に」


ツグミは、熱意と危機感を込めて説明と説得に必死となっていた。


***


「…いいですか、おじさん。お姉ちゃんは全部知ってたんです。ケンが私を”アレ”した相手だってことも。それで、その兄であるあなたをピックアップした。あの女、言ってましたよ。いくら何でも人をぶっ殺すのには、モチベーションとシチュレーションが整っていなくちゃ、さすがの私も迷いが出るって。明らかにイカレた論拠ですけど…」


「じゃあ、妹を汚した同級生の兄弟なら、そのモチベーションも高められるから、俺に狙いを…」


「まあ、そんなところです。ホントは他にも理由はありますが…。だから、とにかく家に連れてってください!私は血を分けた姉とは、完全に敵になる決心したんですよ!」


「わかった。なら、急ごう…」


桜木はテーブルのレシートをマッハのスピードで掴むと、私ツグミの手を引っ張り喫茶店を後にした…。


そしてちょうどその頃…。
もう一方の姉の郡氷子も、ついに行動を起こそうとしていた…。





/70ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ