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絶頂霊
第10章 その10
絶頂霊/その10
藤本マナブ
「…藤本君、約束通り私は恥ずかしながら、その裸体を息子より年の離れた、今回の依頼者であるアナタに晒したわ。年増のそれで、しっかり勃起してくれてるのは嬉しい。でも、一回射精すれば終わりでしょ。じゃあ、仮に年増の私をちゃんとイカしてくれたとするわ。でも、平たく言って、女はそれで終いなの?」
再び脳天をぼこられたわ。
女はコト、性欲に基づく快感を求めたセックスなら、到達場所などないに等しい
言わば底なし沼なんだ…。
「‥さあ、そろそろ催眠に入るわ。厳密には嗅覚での麻酔になるけど」
ついに、”未知との遭遇”第二幕だな…。
オレは静かに目を閉じた。
この目を今度開いた時、一体、オレの視界には何が広がっているのだろうか…。
...
ほのかなシトラス系の匂いが鼻をつく。
アタマがボーっとしてきた。
キツイ日本酒をがぶりと飲み干して、五臓六腑に染みわたった時、全身にキューッとシビレが回るよな、あの感覚…。
どうやら意識が外れるのも時間の問題のようだ。
でも、オレの耳には講義のシメに入る、ヒロコ先生の理知的な声が届いてくる…。
「…要は、川ね。男のは。上から下と流れが決まってる。対して女は海。底はどこまでも深い。男の排泄という巌とした行為終着とは明らかに違う、性衝動が満たされるそれは、その女性によって一様じゃあないわ。性衝動の受容帯は男のように端的でないのよ。だから、何度でも間をおかずイケる…」
”男は川か…。単純なもんだ。対する女は海…。地上の吹く風によって表面上の波は一方向だが、全体としてはカオス…。性欲を吐き出すこととして割り切った、それを目的としての女の性交渉とは、無限域ってことなのか…”
ああ、何だか朦朧としてきたぞ。
ヒロコ先生のヌードもぼやけてきやがったか…。
***
藤本マナブ
「…藤本君、約束通り私は恥ずかしながら、その裸体を息子より年の離れた、今回の依頼者であるアナタに晒したわ。年増のそれで、しっかり勃起してくれてるのは嬉しい。でも、一回射精すれば終わりでしょ。じゃあ、仮に年増の私をちゃんとイカしてくれたとするわ。でも、平たく言って、女はそれで終いなの?」
再び脳天をぼこられたわ。
女はコト、性欲に基づく快感を求めたセックスなら、到達場所などないに等しい
言わば底なし沼なんだ…。
「‥さあ、そろそろ催眠に入るわ。厳密には嗅覚での麻酔になるけど」
ついに、”未知との遭遇”第二幕だな…。
オレは静かに目を閉じた。
この目を今度開いた時、一体、オレの視界には何が広がっているのだろうか…。
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ほのかなシトラス系の匂いが鼻をつく。
アタマがボーっとしてきた。
キツイ日本酒をがぶりと飲み干して、五臓六腑に染みわたった時、全身にキューッとシビレが回るよな、あの感覚…。
どうやら意識が外れるのも時間の問題のようだ。
でも、オレの耳には講義のシメに入る、ヒロコ先生の理知的な声が届いてくる…。
「…要は、川ね。男のは。上から下と流れが決まってる。対して女は海。底はどこまでも深い。男の排泄という巌とした行為終着とは明らかに違う、性衝動が満たされるそれは、その女性によって一様じゃあないわ。性衝動の受容帯は男のように端的でないのよ。だから、何度でも間をおかずイケる…」
”男は川か…。単純なもんだ。対する女は海…。地上の吹く風によって表面上の波は一方向だが、全体としてはカオス…。性欲を吐き出すこととして割り切った、それを目的としての女の性交渉とは、無限域ってことなのか…”
ああ、何だか朦朧としてきたぞ。
ヒロコ先生のヌードもぼやけてきやがったか…。
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