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第2章 その２

その２
藤本マナブ




行為を終え、シャワーを浴びて室に戻ってきたレオナにオレは言葉を選んで聞いてみた。


「なあ、お前、最近イク間際やけにしおらしいじゃねえか。はは…、何か心の変化とかあったのかな…？」


「…あのね。最近、イッちゃいそうになると、今一記憶があいまいなんだよね。まあ、意識はある。うん…、でも、どこかマナブがいつもと違うみたいに感じて…。でさあ、自然と私も違う自分になってる…。そんな感じでさ」


「でもよう、イク時に”マナブさ～ん”は勘弁してくれよ。萎えるんだわ、オレ、そういうのさ」


「なによ！私はアナタのチンポが本気で大好きでイッてるのよ！あなたじゃなくて、愛しいのは私をイカセるチンポなのよ。萎えるって何よ、バカ！」


そう言って、レオナは真っ赤な顔で枕をオレにブン投げると、リッチネル４０４号室をソッコーで出て行った。
まさに後ろ足で砂を蹴ってって感じだったわ。


「お、おい！…レオナ…」


”バタン！！”


「ふう‥、取りつく島もねえな、こりゃ」


だが、考えてみれば、もともと我がままこの上ない女ではあるが、ああいうヒス系のキレはなかった。
やっぱ、どこかヘンだ…。
ああ、オレもかな…。



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